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ご挨拶

 人の触覚は奥が深く、人の触覚機能を人工的につくろうとすると大きな難しさがあります。触覚は圧覚、痛覚、温覚・冷覚などマルチモーダルであり、それぞれの機能の分類や定量化が難しく、学術的にも多くの課題が残されています。人の触覚にまつわる表現は「すべすべ」、「ぬるぬる」、「ちくちく」など定性的であるものが多く、また触覚に基づいた操作の多くは明確な言葉で表現できずに「暗黙知」となっています。触覚センサの開発は、生体と人工物の組成・メカニズムの違いに配慮して行う必要があります。手指に配置された感覚神経の数は多く複雑でそのまま電子的な人工物に置き換えることは困難です。この難しさの解消法として、多くの情報を取得できるディジタルカメラを使ったセンサを考案し、研究開発してきました。対象物との接触部をやわらかな弾性体とすることによって、ヒトの皮膚に近い柔らかさを持つ触覚センサを開発しました。Tacle株式会社は、このビジョンベースの触覚センサを活用して人の触覚機能の解明とその人工物の創造に取り組んでいきます。

                          大日方五郎(おびなたごろう)

                          Tacle株式会社 取締役

​                          名古屋大学名誉教授

第42回 日本ロボット学会学術講演会
日時:2024年9月3日(水)~6日(金)
​会場:大阪工業大学梅田キャンパス

講演会併設の機器展示会への出展を検討しています。

​Upcoming Event

Sensor_P3e.png

ロボットハンドの指先に取り付ける​
触覚センサの構造

​海苔巻きずしを潰さずに持ち上げる

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